コラム

RSウイルスのワクチンについて

2024.07.29

こんにちは、尼崎市塚口のにしおか内科クリニックです。
RSウイルスという名前を聞いたことがありますか?これは風邪ウイルスの一種で、特に乳幼児が感染すると、ひどい気管支炎や肺炎を引き起こすことがあります。大人も感染しますが、通常は軽い風邪の症状で済みます。風邪の症状があり、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスの検査が陰性の場合、RSウイルスが原因かもしれません。

特に高齢者や、肺や心臓、肝臓、腎臓に問題がある方、糖尿病の方など、免疫力が低下している方は、RSウイルス肺炎を引き起こす可能性があり、重症化して命に関わることもあります。他の多くの風邪ウイルスと同様に、RSウイルスにも特効薬はなく、自己免疫力で治すしかありません。そのため、予防が特に重要です。

令和5年9月にRSウイルスワクチンが承認され、当院でも接種を開始しています。このワクチンの接種により、入院率や重症化率を1/4に減少させることができます。適応は60歳以上の方に限られますが、公的助成が初期段階ではないため、特に肺炎リスクの高い方にお勧めしています。

最近は様々なワクチンが登場し、患者さんが混乱することもあるでしょう。基本的には、重い副反応やアレルギーの経験がない限り、まず新型コロナウイルスワクチンを接種し、その後にインフルエンザワクチンを接種するのが良いと考えられます。また、65歳以上の方には公的助成がある(令和6年3月で助成終了 令和6年度からは65歳の方と60〜64歳の心臓や腎臓、呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活を極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方が対象)肺炎球菌ワクチンの接種をお勧めします。免疫力が低下している方は、RSウイルスワクチンの接種も検討すると良いでしょう。

人類の歴史は感染症との戦いの歴史でもあります。ワクチン接種により、感染症による死亡が大幅に減少し、人類の寿命が飛躍的に延びました。最近では、ワクチン接種を敬遠する風潮も見られますが、正しく活用すれば健康寿命を延ばすことができます。
ぜひ、かかりつけ医に相談し、ご自身に最適なワクチン接種を検討してください。

尼崎市塚口のにしおか内科クリニックでは、皆様の健康を守るため、最新の医療情報を提供し、適切な予防策をお勧めしています。RSウイルスワクチンに関するご質問やご相談がありましたら、どうぞお気軽にご来院ください。

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