コラム

おしりのいぼ・できものが痛い!それ、血栓性外痔核かも|原因と治療法を肛門科医が解説

2026.01.05

2026年


おしりにできた「いぼ」や「できもの」、放置していませんか?

おしりに突然できた腫れやしこり。「ニキビかな?」「いぼかな?」と自己判断して様子を見ていませんか?

実はその症状、血栓性外痔核という肛門の病気かもしれません。

血栓性外痔核は適切な治療を受ければ痛みから早く解放される疾患です。当院では切開術による治療を行い、多くの患者さまに「楽になった」とお声をいただいています。

このページでは、おしりにできるいぼやできものの正体、血栓性外痔核の症状や原因、そして治療法について肛門科の観点から詳しくご説明します。

血栓性外痔核とは?おしりにできる痛いいぼの正体

血栓性外痔核とは、肛門のまわりに急激な痛みと腫れが生じる疾患です。

肛門周辺の静脈内に**血栓(血液が固まったもの)**が形成され、周囲の組織を圧迫することで激しい痛みを引き起こします。

痛みは前触れなく突然起こることが多く、以下のような場面で特につらくなります。

  • 椅子に座ったとき
  • 立ち上がる動作のとき
  • 排便のとき

腫れは肛門の外側に限局してあらわれ、指で触れると硬いしこりのように感じられます。

こんな症状ありませんか?血栓性外痔核のサイン

急に襲ってくる激しい痛み

排便時や座っているときに痛みが強まるのが特徴です。痛みは突発的に増すことが多く、日常生活に支障をきたすこともあります。

おしりの腫れ・しこり

肛門周辺の一部が膨らみ、押すと痛みを感じます。硬く張ったようなしこりとして触れることもあります。

重苦しい圧迫感・違和感

肛門付近にズーンとした重たい感覚や、何かが挟まっているような不快感が続くことがあります。

発熱は通常ありません

基本的に熱は出ませんが、痛みが強いと不快な状態が長く続きます。症状が長期化する場合は、他の肛門疾患の可能性も考慮する必要があります。

おしりのニキビ・いぼの原因|なぜできるの?

おしりにできるニキビ状のできものやいぼには、いくつかの原因があります。

主な発生要因

  • 毛穴の詰まり:角質や皮脂が毛穴に蓄積することで炎症が起きやすくなります
  • 摩擦や蒸れ:下着による摩擦、汗による蒸れが肌トラブルの引き金になります
  • 長時間座り続ける習慣:デスクワークなどで血行が悪くなり、症状を悪化させます

リスクを高める要素

  • ホルモンバランスの乱れ
  • 精神的なストレス
  • もともとの肌質・体質

やってはいけないセルフケア

自己流で圧迫したり、市販薬を適当に塗ったりすると、かえって症状が悪化することがあります。特に痛みを伴うできものは、自己処置を避けてください。

ニキビ?いぼ?血栓性外痔核?見分けるポイント

自己判断は難しいものの、以下の目安を参考にしてください。

血栓性外痔核が疑われるケース

  • 突然の強い痛みがある
  • 腫れが急速に大きくなる
  • 排便時の痛みがひどい

このような症状がある場合は、肛門科・皮膚科・外科での診察をおすすめします。

皮膚科的な経過観察でよいケース

  • 痛みが弱い炎症性のニキビのようなできもの
  • 膿が自然に排出されるタイプ

いずれの場合も、自分で強く押したりつぶしたりするのは厳禁です。悪化を防ぐためにも、専門医の診断を受けることをおすすめします。

早めの受診が大切

以下のような状態があれば、できるだけ早く医療機関を受診してください。

  • 突然の激痛が起きた
  • 座るのがつらいほど痛む
  • 腫れがどんどん広がっている
  • 排便するたびに痛みが増す
  • 数日たっても症状が改善しない

治療の進め方|症状に合わせた対応

診察で症状の程度と原因を正確に把握し、最適な治療方針を決定します。

痛みが強いケースでは、鎮痛対策とあわせて血栓の状態を評価し、必要に応じて処置を検討します。局所的なケアで済む場合もあれば、切開術が適している場合もあります。

日常生活でできるセルフケア

治療と並行して、以下の点を心がけると症状の改善につながります。

  • 清潔を保つ:入浴時にやさしく洗い、清潔なタオルでそっと拭く
  • 刺激を避ける:強くこすらない、締め付けの強い下着を避ける
  • 温浴を取り入れる:ぬるめのお湯で患部を温めると血行が良くなります
  • 排便時に力みすぎない:便秘対策も大切です
  • 医師の指示に従う:処方された薬は用法を守って使用してください

にしおか内科クリニックの血栓性外痔核治療

切開術で痛みを素早く解消

当院では、血栓性外痔核に対して切開術を実施しています。

切開術は、腫れの内部にたまった血栓を物理的に取り除き、圧迫されていた組織を解放する処置です。これにより、激しい痛みを短期間で和らげることができます。

術後は痛みのピークがおさまり、座っているときの苦痛も軽減されるのが一般的な経過です。多くの方は数日から1週間程度で日常生活に支障がなくなります。

切開術が適しているケース

  • 激しい痛みが続いている
  • 腫れが急激に拡大している
  • 座位での痛みが強い
  • 押すと強い痛みがある

一方で、血栓性外痔核と似た症状を示す別の疾患(感染症、腫瘍性の病変、他の痔の悪化など)との鑑別が必要なこともあります。

当院では丁寧な診察で正確に診断を行い、患者さま一人ひとりに合った治療方針をご提案いたします。

まとめ

おしりにできたいぼやできもの、ニキビのような腫れは、血栓性外痔核の可能性があります。

「恥ずかしいから」「そのうち治るだろう」と放置せず、痛みや違和感を感じたら早めにご相談ください。

適切な治療を受ければ、つらい症状から早く解放されます。

西岡 清訓(にしおか きよのり)

にしおか内科クリニック

院長 西岡 清訓

(にしおか きよのり)