コラム

いぼ痔の治療法 ジオン注射療法とは

2024.03.01

こんにちは、にしおか内科クリニックです。
私はクリニックは開院する以前から外科医として、現役時代は肺がん、食道がんなどの大きな手術から虫垂炎、いぼ痔、脱腸などの小さな手術まで多くの手術に関わってきました。
そんな手術の中で、いぼ痔の注射療法は多くの患者さんに喜んでいただきました。従来はいぼ痔の治療といえば痔を切除する手術が一般的でしたが、手術のあとに激しい痛みがあり、入院が必要でした。
そこで新しく開発されたのがジオンという硬化剤を用いた、いぼ痔の注射療法です。いぼ痔にジオンという硬化剤を注射して、いぼ痔を固めて治す治療(硬化療法)で、切り取る必要がなく手術の後も痛みがほとんどありません。以前より硬化療法はあったのですが、効果は一時的で弱く、一般的ではなく、他の合併症等で手術がどうしてもできない患者さんに対しての代わりの治療方法でした。しかしジオンという硬化剤を用いた硬化療法は効果は絶大で、従来の手術に匹敵する治療効果があります。ジオン硬化療法は日帰り治療が可能で、従来のの切り取る手術は減少しました。患者さんが毎日悩まれている排便後の出血や脱出が、痛みの少ないたった20分程度の注射の治療だけで劇的に改善します。ジオン硬化療法をされた患者さんの中にはがんが治った時以上に大変喜んでくれる方もいらっしゃいます。私が今でもクリニックで痔の注射療法を続けている理由です。自分の行った治療で患者さんに喜んで頂けるのは私にとっても非常に嬉しく、この仕事のモチベーションでもあります。
しかしこの治療の適応は、脱出や出血を伴う内痔核(いぼ痔)ですべての痔が対象になるわけではありません。また腎臓の機能が悪い方もジオン硬化療法を受けることができません。さらに切り取る手術に比べ少し再発率が高いというデメリットもあります。この治療は内痔核(いぼ痔)に特に適しており、排便時の脱出や出血、痛みといった症状に悩まれる方々にとって、大きな助けとなる可能性がありますので、前述の症状がある方は専門医にご相談下さい。
尼崎市塚口のにしおか内科クリニックでもいぼ痔の注射療法、ジオン注射療法を実施しています。お気軽にご相談下さい。

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