大腸がんを公表した著名人をきっかけに考えたいこと
作家の東野圭吾さんが大腸がんで亡くなられたという報に接し、大変胸が痛みます。東野さんの作品は息子の愛読書でもあり、私自身も長年親しんできただけに残念でなりません。心よりご冥福をお祈りいたします。
また、お笑いタレントの松本人志さんが大腸がん手術と人工肛門(ストーマ)の造設を公表され、大きな話題となりました。松本さんは公表の際、「世の中にはストーマをつけている人がたくさんいる。もっとこの存在を知ってもらいたい」と自らの思いを明かされています。
オストメイトとは?人工肛門・人工膀胱を持つ方への理解
ここで求められるのが、オストメイト(人工肛門・人工膀胱を持つ方)への理解と配慮です。がんの位置や広がりから肛門を温存できない場合の永久的なストーマだけでなく、手術箇所の縫合不全予防や、腸閉塞を回避するために一時的に造るケースも多くあります。憩室炎などの良性疾患にも造設されることもあります。
オストメイト対応設備とは?必要とされる理由
括約筋がないため排泄を自分の意思でコントロールできず、おなかに装着した専用パウチで便を受け止めます。このパウチ内の処理や装具の交換、汚れた皮膚や衣服の洗浄を行うのが「オストメイト対応設備」です。

オストメイト対応トイレはどこにある?
設置場所としては、駅や空港、高速道路のサービスエリア、大型商業施設や自治体などの多機能トイレが挙げられます。トイレの案内板などにある人のイラストのお腹の位置に+マークがついた記号が目印です。単なる手洗い場ではなく、オストメイトの方の外出を支える大切な設備です。

ストーマがあっても日常生活を続けるために
適切な装具と設備の支えがあれば、術後も仕事への復帰や旅行、温泉などの入浴も含めた日常を維持できます。我々には設備の意味を正しく理解し、広いからといってむやみに多機能トイレを使わない配慮が求められますね。

にしおか内科クリニック
院長 西岡 清訓
(にしおか きよのり)
- (元)日本呼吸器外科学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会指導医・専門医
- 日本外科学会専門医
- 麻酔科標榜医・がん治療認定医